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竹久夢二

この「装丁美術館」では、過去に春陽堂から刊行された美本・珍本の数々を順次ご紹介してまいります。
竹久夢二美術館 Vol.2ー竹久夢二
 画家・詩人として活躍した竹久夢二(1884−1934)は、2004年に生誕120周年を迎えました。
 今なお大正ロマンを象徴する存在として知られる夢二の画業、そして恋愛と漂泊の旅を重ねた人生は、現在ますます注目されています。
 ところで、「夢二式美人画」という独特のセンチメンタルな画風の女性絵で、掛け軸や屏風作品などの日本画で親しまれている夢二ですが、雑誌や書籍などの出版に関する仕事も数多く残しています。
 夢二は自身の文章と絵で編んだ著作本を生涯57冊刊行した他に、多くの作家に対して表紙や扉絵をはじめとする書籍の装幀も手掛け、その数は270余冊にも及びます。

 さて夢二は春陽堂から数多くの書籍を出版、様々な仕事を手掛けました。夢二と春陽堂の関わりは、大正6年に刊行された雑誌『中央文学』創刊号への寄稿から始まりますが、以後著作本を7冊、他作家へ提供した装幀本は25冊、また雑誌『中央文学』や『新小説』にも多くの仕事を残しています。
 創業者の和田篤太郎は木版画を熱愛し、書籍の充実を図るために、自社に専属の摺師を置いて力を注ぎました。そして当時の春陽堂における書籍は、絹地に木版を施した豪華な表紙や函が人気を呼び、夢二の装幀も美しい木版で彩られたことが特徴といえます。
                     竹久夢二美術館では、平成16年「生誕百二十周年記念 竹久夢二展 vol.2木版画の世界」において〈夢二と春陽堂〉というコーナーの中で、春陽堂から刊行された夢二装幀の書籍、また創刊当時『中央文学』の編集長を務めた細田源吉に宛てた手紙、さらに春陽堂書店に現在所蔵されている夢二装幀の版木を展示致しました。
 夢二と春陽堂の関わりを通じて、出版文化の粋を集めた当時の趣ある書籍の数々、そして木版の美を楽しんで頂けていれば幸いです。

                      竹久夢二美術館 石川桂子

それぞれの時代の「坊ちゃん」

  ※月曜休館(祝日の場合は翌火曜)
 竹久夢二美術館・弥生美術館(東京都文京区弥生2−4−2/03ー5689−0462)
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