春陽文庫

探偵小説傑作選 名作再刊シリーズ

青斑猫

森下 雨村 著



・定価 690 円 (本体657円+税)
・文庫判
・ISBN4-394-39901-7

探偵小説ファンなら、江戸川乱歩のデビュー作「二銭銅貨」が発表された雑誌「新青年」の名を耳にしたことがあるだろう。日本の探偵小説史を語る際に欠くことのできないその「新青年」の初代編集長を務めたのが本書の作者、森下雨村(一八九〇〜一九六五)である。歴史に”if”は許されないが、雨村の存在がなければいずれデビューするにせよ乱歩の登場が遅れ、ひいては日本の創作探偵小説の流れも変わったものになっていたことだろう。このように雨村の存在は大きく、”探偵小説の父”と称しても決して過言ではないのである。本作は退社の翌昭和7年、「報知新聞」(夕刊)に連載された謎また謎のスリリングな作品。因みに”斑猫”とは体長20ミリほどの美しい甲虫で、猛毒種もあり美人の怖さを喩えている。

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Updated October 21, 2005