探偵小説傑作選 名作再刊シリーズ
妖魔の哄笑
甲賀 三郎 著
・定価 693 円 (本体660円+税)
・文庫判
・ISBN4-394-39701-4
戦前の探偵小説界の人気作家はだれかといえば、だれしも江戸川乱歩の名を挙げることに躊躇しないだろう。では、その次となると意見は異なるだろうが、まず甲賀三郎(一八九三〜一九四五)の名を思い浮かべるという人が多いではなかろうか。デビュー作の「真珠塔の秘密」は奇しくも乱歩の「二銭銅貨」と同じ大正十二年の発表で、昭和三年一月に作家専業になってからは新聞・週刊誌・婦人雑誌にと活発な創作活動に入る。まさに乱歩の好敵手というか、乱歩に比肩した男といってよい活躍を示すことになるのだ。――この「妖魔の哄笑」は新聞連載小説で、トリックよりもプロットに重点を置いたおもしろいストーリー展開で、今日のトラベル・ミステリーの趣のあるサスペンスに満ちている。
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